「ラップ」とは、英語で「包む」という意味。ラップ型ファンド(投資信託)は、資産配分の設定、組入ファンドの選定、そして、それらの継続的な管理を包括的に行ってくれます。ラップ型ファンドは、1本で幅広い資産に分散投資でき、資産づくりをお任せできる商品として最近注目を集めています。 運用の中心=コアに据え、様々なリスクから資産を守りつつ、 時にはリスクを取って収益を目指す様子は、国の中心に位置する城のようです。本特集で、あなたの資産運用のシンボルを見つけましょう。
更新日2016/03/07


そもそも「ラップ型ファンド」って?
- ラップ型ファンドは、証券会社や信託銀行などが販売している資産運用を金融機関に一任するラップ口座を投資信託の形にしたものです。
NISA(少額投資非課税制度)が始まった2014年から商品数が増え始めました。設定から日が浅いファンドが多い一方、野村アセットマネジメントの『のむラップ・ファンド』のように5年以上の運用実績を持つ商品もあります。
ファンドとしての特徴は?
- 1本で株式、債券、不動産など様々な資産に分散投資できることです。「ヘッジファンド」やETF(上場投資信託)を組み入れるラップ型ファンドもあります。
バランス型ファンドとは違うの?
- 確かに、様々な資産に分散投資するという意味ではバランス型ファンドと同じです。一般には、
- 1個別の株式や債券ではなく投資信託で運用する(「投資信託で運用する投資信託」ということでファンド・オブ・ファンズとも呼ばれる)
- 2リスク水準別にいくつかのプラン(コース)が用意されている
- ―の2点がラップ型ファンドの特色として挙げられます。
なぜ人気があるの?
- 「どの資産が値上がりしそうか」「どの資産とどの資産を組み合わせれば安定した資産運用が可能か」といったことを投信会社にお任せしたい投資初心者を中心に支持されているようです。

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監修
- 吉井 崇裕さん
イデア・ファンド・コンサルティング 代表取締役
兼楽天証券経済研究所ファンド・アナリスト
投資信託業界での販売・運用・評価分析という幅広い経験から業界の裏事情まで熟知し、投資信託の評価においては定量・定性分析の両面に精通する。ファンド・アナリストとして、国内約5000本の投資信託を常時分析している。